未経験者でも分かる期間工の世界〜赴任編〜

期間工に合格したら、いよいよ赴任です。赴任するまでに準備しておくべきことを一挙まとめました。

赴任日までにすべきこと

赴任日が決まったら、それまでに準備するのは、役所への届け出、銀行口座確認、書類準備と荷造りです。

銀行口座を確認しよう

期間従業員となる会社によって、銀行口座が制限される場合があります。特に信用金庫や協同組合などの口座は対象外となるケースがあるので、よく確認し、対象外である場合には早急に銀行口座を開設しましょう。

メガバンク系+ゆうちょ銀行のいずれかであればほとんど対応しているはずです。

転出(予定)届

※転出届の前に、現在の住所の住民票を取得しておきましょう。

基本的に1年以上期間工生活をする場合は、住民票を異動させなければなりません。住民票の異動は義務で、手続きは引越しの日から14日以内に行わなければ、5万円以下の罰金があるものです。罰金刑はよほど悪質でなければ適用されませんが、最悪そういうケースもあるということで、しっかり対応しておきましょう。

住民票を移動させる場合は、今現在住んでいる行政の役場へ行き、転出届を準備します。転出時には転出先住所が必要になります。転出先住所は寮の部屋になりますが、これは赴任しなければ分かりません。かといって、赴任後14日以内にまた地元にもどって手続き、というのは全く現実的ではありません。北海道や沖縄だと旅費もばかになりません。

そこで、転出(予定)届を出します。転出先には赴任先に指定された住所を使いましょう。そのまま赴任して、寮が決定してから、正式な住所をもって転入届に記載すれば問題ありません。豊田市で転出予定を出したのに実際は田原市だったとしても、問題なく転入手続きができます。

転入届が受理されれば住民票が発行されます。住民票がなければクレジットカード発行や免許更新、各種口座開設から車庫証明まで様々な面で不都合が生じるので、必ず実施しましょう。

繰り返しになりますが、1年以上そこに住む場合です。3ヶ月や6ヶ月の予定であれば異動の義務は生じません。必要に応じて対処すれば大丈夫です。

赴任時に必要な書類

必要な書類は、合格通知とともに送付された資料に記載されているはずです。特に忘れる人が多いものは、源泉徴収票です。例えば2018年3月まで別の会社に勤務していて、2018年8月から期間従業員となる場合には、3月までの前の会社からもらった源泉徴収票が必ず必要になります。

もらえていない場合は前の会社に請求して取り寄せる必要があります。確定申告に必要なものですから、忘れずに準備しておきましょう。

また複数年勤務予定の人は、マイナンバーカードを用意しておきましょう。コピーで良いので、個人番号が記入されたものを必ず用意しておきましょう。年金手帳も忘れないように持っていきましょう。

フォークリフトの免許を持っている人は免許証を忘れないように持参しましょう。こちらも忘れる方が多い書類の一つです。

インターネット解約

赴任前の住所で自分だけでインターネットを利用している人は、解約手続きをとりましょう。解約には立ち合いが必要になることもあることから、早い段階で実施しておくと良いでしょう。ルーターだけ返却すれば良いところも多いですが、時間がかかると何かと困るので、必ず前もって予約をしておきましょう。

荷造り

荷造りは2パターン必要です。赴任の際に持っていく1週間程度のものと、寮が決まってから取り寄せる必要物資です。
赴任の際に持っていくものはキャリーケース1個分程度が理想です。階段を上がる必要があるので、あまりに重いようであれば内容を見直したほうがいいでしょう。

1週間程度の荷物

赴任する際に持っていく荷物には下記のものを入れましょう。
・1週間過ごすための私服
・必要書類一式
・筆記用具
・印鑑(シャチハタでないもの)
・年金手帳(年金番号のあるページコピー)
・洗面用具(トラベルセットで良い)
・折りたたみ傘
・作業ズボン(スラックスなど可)
・作業ベルト(金具のないもの)
・目覚まし時計
・クリアファイル(プリント入れ)
・トートバッグ
・携帯用充電器
・爪切り、毛抜き、眉用ハサミ

1週間ほどは仮住まいになります。赴任先で研修を受け、各工場へ配属されるまでの荷物を持参しましょう。工場で作業するため、作業ズボンとベルトは必ず必要になります。

また、洗面用具は特にかさばります。シャンプーやリンスは持っていく必要がありますが、1週間程度と割り切ってトラベルセットを購入しておくと荷物にならずに快適です。近くのコンビニでも品揃えはあるはずなので、現地調達するのも1つの手です。シェーバーや髭剃りも忘れないようにしましょう。

あると便利なものがクリアファイルとプリント入れです。赴任時研修ではかなり多くの資料をもらいます。翌日また持ってくるように言われるものも多く、こうしたプリントをまとめられる入れ物はあるほうが便利です。

また、赴任の際にはキャリーケースでも研修中にそれを持って歩くわけにはいきません。1つトートバッグ程度の入れ物があれば持ち運びは断然楽になります。たくさんの資料を小脇に抱えるのは苦労するので、トートバッグ持参はおすすめです。

赴任後に必要なこと

近所の把握

寮が決まってからすぐにやる方が良いのは、近所の買い物の場所の確認と、病院の場所の確認です。コンビニなどは寮の説明で教えてくれると思いますが、病院の場所については調べておかなければ教えてもらえないでしょう。特に内科と歯科は確認しておきたいところです。

理髪店やドラッグストア、レンタカー、タクシー会社なども把握しておきたいところです。

転入届

赴任前にもらった転出届証明書をもって、寮の住所がわかり次第転入届を出しにいきましょう。これで前の住所に届く郵便物は転送されることになります。なお、宅配便や宅急便などは転送されないので、宅配便で届くものは必ず別途住所変更してください。

インターネット手続き

赴任してから住所がわかればすぐにインターネット開通手続きをとりましょう。赴任時に仮住まいで数日過ごすことになる人で、どうしてもインターネットを利用したいという人は、モバイルWi-Fiルーターをレンタルする方法が有効です。基本的には申し込みの翌日に届くので、引っ越しする3日前くらいに申し込めば引っ越し日までには届きます。引っ越し後不要になればポストから返却できるので簡単です。
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その環境で不満がなければそのまま使い続ければネット開通の手間も必要ありません。

固定回線を引く場合は即時開通は期待できません。2〜4週間ほど待たされることがあります。

各種住所変更

銀行や携帯電話、インターネットショップなどの住所変更をしましょう。また、運転免許証の住所変更は近くの警察署から行えますが、転居先の住民票が必要なので必ず持参してください。

残る荷物の取り寄せ

いよいよ寮生活の始まりです。半年から1年以上過ごす人は、多くの衣類も必要になります。趣味も楽しみたいところでしょう。そうなると赴任時の荷物だけでは足りません。これまで過ごしてきた場所の荷物の一部を取り寄せることになります。

家族がいる場合

あらかじめ用意した段ボールを後日送ってもらうことができますね。階段を持って登れるくらいの重さを意識してまとめておくと楽です。たまに階段を持って登れず途方にくれる寮生がいます。

単身者の場合

転送配達というテクニックが使えます。赴任前に荷物を赴任場所に送っておきます。この時、配達日指定を赴任日から1週間以上先に設定しておきます。念のため品名のところに「指定日厳守」と書きましょう。たまに指定日より前に配送する業者がいるからです。

実際に寮の部屋が決まったら、配送センターへ電話し、配送先住所が変わったことを伝えましょう。そうすると、新しい住所に対して転送してくれます。都道府県や市が変わる場合には転送料金が発生する可能性がありますが、それでも倉庫を借りたりするより格安です。

赴任時まとめ

たまに赴任する時に大量の荷物を持ち込む人がいます。会社側も荷物は預かれないので、苦労して運んでいる姿を目にします。3階などへ持ち運ぶケースなども考え、できるだけ赴任時には軽い荷物にまとめるようにしましょう。

入寮後には、それぞれ趣味や生活スタイルに合わせた荷物を運び入れましょう。その際も事前の荷造りでは段ボールの重さを意識すると楽に入寮ができます。

また、赴任前に理髪店や美容室で髪を整えておくと、知らない土地でいきなり髪を切る必要がなく、失敗することもありません。

基本的には食事も社員証で解決できるのですが、念のために初回給料日まで過ごせるくらいの現金は用意しておくといいかもしれません。