工場と仕事

期間工の情報を集める際に知っておきたい予備知識

期間工になろうと考える時、まずは自分なりに様々な情報収集をします。その時、何が辛いとか、どこの工場が大変だといった情報、どこの工場が稼げるといった情報に振り回されることになります。それは一体なぜでしょう。

工場勤務は差が激しい

まず知っておきたいことは、期間工の仕事は他の職業にくらべて差が激しいということです。

工場やラインによって忙しさは違う

自動車工場では赴任する対象となる工場がいくつかあります。期間工は自由に工場を選ぶことはできません。そして、これらの工場ではどこも同じような作業環境かと言われるとそうではありません。

自動車には流行があります。新車種が発表されたり、モデルチェンジがあると、その車両の生産数は非常に多くなります。あなたが配属される工場が新車種の生産工場であれば、残業が多かったり休日出勤したり、場合によっては3交代制かもしれません。

あなたが配属される工場がしばらく新車を作っておらず、定番のみを生産するような工場であれば、残業も少なく休日出勤もなく、場合によっては交代勤務が無いかもしれません。

これは同じ工場内でも同じことが言えます。

工場ではいくつかの建物があり、それぞれの建物で作っている車両は違います。同じ工場に勤務していても、車両1台が生産される時間が異なれば忙しさは全くことなります。

これをブログや掲示板で見ると、AさんとBさんは同じ組み立て工程なのに、Aさんは忙しいと言っていて、Bさんは楽だと言っている、という矛盾が生じるわけです。結果、同じ工場で同じ組み立て工程の人なのになぜ?という疑問が生まれるのです。

勤務内容によって忙しさや収入が違う

工場には大きく3つの勤務体系があります。1つは常昼勤務や1直生産と言われるような、1チーム体制で交代の無い生産です。生産量が落ち込んだ時に最低限の人員で回すやり方です。

2つ目は連続生産体制です。連続2交代制と言われるもので、2チームが朝勤務と夜勤務に分かれます。自動車生産工場の基本はこの2交代制である場合が多く、収入参考例もこれをもとにしたものがほとんどです。

3つ目は3交代制です。3つのチームが1日中ラインを止めることなく生産し続ける生産体制です。

この生産体制のどれに当たるかによって、忙しさや辛さは全くことなります。

1直生産体制の場合、残業はありますが深夜勤務がありません。交代手当や深夜勤務手当もなく、休日出勤も最低限の場合が多いので収入面は期待できません。その代わり毎週同じ時間帯で活動するので規則正しい生活が送れます。

2交代制の場合、残業や深夜手当もあり、収入の面では期待できますが、基本的には毎週ごとに朝・夜勤務が入れ替わるので生活リズムは作りづらい勤務体制です。

3交代制の場合は、1直生産体制より収益面は期待できますが、2交代制ほど夜勤が無いので深夜勤務手当は少なめです。残業はありませんが休日出勤があれば2直と差は無い程度の収益は期待できます。ただ2交代制以上に生活リズムは複雑になるので睡眠不足になりやすい勤務体制です。

掲示板などの書き込みには常昼勤務の場合や3交代の場合もあるので、どれであるかによって辛さや収益性の度合いが違うことは知っておく必要があります。

工程によって忙しさや辛さは全く違う

一番差が出やすいのは工程による違いです。組み立て工程でもインパクトドライバーを使用する工程かどうか、また使用する工程であっても上向きか横向きかによっても、作業の負担度は全くことなってきます。

コンベアの速度、作業完了までの時間をタクトタイムと言いますが、その時間が早いかどうかによっても疲れは違いますし、タクトタイムは同じ工程でも日によって異なることはよくあります。

また工場では加工、塗装、組み立て、検査など様々な工程があり、それぞれの中にまた小さな工程があります。一般的に楽だと言われる工程であってもその全てが楽だというわけではありません。バネ指になりやすいのは組み立て工程だけとは言えませんし、組み立て工程だからバネ指になるというわけでも無いのです。

同じ工場だからといって同じ条件にはなるとは限らない

期間工に応募する時に、「収入がいいから」「残業が多いから」という理由で選ぶ人は多くいます。工場全体でみればそうした傾向になるとしても、自分が配属される工程がそうだとは限らない、ということは念頭に置いておくべき知識です。

残業が多いと聞いていたのに、配属されたら定時上がりの部署だったり、収入がいいからと聞いていたのに、配属されたら全く稼ぎにならなかったり、そういう当たり外れは思っているより多いことを知った上で、会社選びをしていきましょう。

なぜ大変だと言われる一方で楽だと言われるのか。

なぜ稼げると言われる一方で稼げないと言われるのか。

未経験だとなかなか理解しづらいところですが、こうした事情があることを知っておけば、余計な情報にまどわされることなく、正しい情報をもとに会社選びを続けることができるでしょう。

くれぐれも書いてある口コミをそのまま鵜呑みにしないように気をつけてください。