会社によって、掃除のときに、3S、4S、5Sという言葉が使われます。基本的には「綺麗にしましょう」というものですが、何が違うのでしょうか。
こちらの記事の内容
整理整頓!
整理、整頓、清掃、清潔、躾という言葉の頭文字が全部サ行なので、この言葉の数で3S〜5Sが用いられています。最近では6Sまで誕生していますが、多くの場合5Sまでです。
やらされる側からすると、何Sでも変わらないような印象を受けますし、こうした言葉の重要性は管理者ほど重みがあるものなので、入った会社が何Sだとしても、「掃除はしっかり」という意識を持っておけば問題はありません。
ただ、こうした「綺麗にする」「綺麗を維持する」という視点は、改善提案などでも役に立つので、それぞれの意味を理解して、一段階上の提案をしてみましょう。
整理
整理は、必要なものと不要なものを分け、不要なものを捨てる、というものです。改善提案の視点では、自分の工程でほとんど使わないものは何かを見つけ、不要であれば捨てるということで、工程を綺麗にするという提案ができます。
整頓
整頓は、必要なものをいつでも使用できる状態にしておくことです。改善提案の視点では、置き場所を決めておくことや、使用頻度が高いものを近くに配置する、補充しやすくするなどの提案をまとめることができます。
清掃
清掃は、汚れがない状態にすることです。改善提案の視点では、工程で掃除ルートを決めたり、掃除担当を決めたり、綺麗な状態の基準を作ったりすることです。
ここまでの、整理・整頓・清掃 を3Sと呼ぶことが多いですね。
清潔
清潔は、3S(整理・整頓・清掃)を維持することです。改善提案では、どうしたらそもそも汚れなくて済むのか、という点で対応することができます。養生したり、清掃頻度を設定したりすることを提案できます。
ここまでの、整理・整頓・清掃・清潔 を4Sと呼びます。
躾
躾とは、整理・整頓・清掃・清潔の4Sを守るように指導することをいいます。改善提案としては難しいところですが、4Sを徹底させるような掲示物の作成や、朝会などでの相互指摘などで対応することができます。
4Sは創意工夫や改善提案の格好のネタ
ここまで見てきたとおり、4Sの活動は生産活動をおこなう上で、欠かせない役割を担っているので、創意くふう提案や改善提案などで提出することが可能です。場合によっては高額案件も狙えるものも出てきます。
高額案件としては、汚れの発生源を元から経つほど大きくなりやすく、汚れを定着させない工夫、汚れをすぐに見つける工夫、汚れを落とす工夫の順に探すと、高額から狙いやすくなります。
トヨタ系で副収入を狙おう
トヨタやデンソーはこうした改善提案を提出すると、その内容に応じて200円以上の報酬が支払われます。
トヨタ自動車の場合は1件あたり500円から、月間20枚まで提出することができるようです。
必要書類への記入は少し面倒ですが、1ヶ月1万円から収入が増えるのは、やりがいも出てきそうです。
社員試験などを狙う方は、4Sに対する意識は高く持っておくほうが良く、また改善提案も数が必要になってくるので、4Sで枚数を稼げるようになるのは、地味なようで大切なことです。これを機に、4Sで改善提案を狙ってみては?